距離の観測方程式(厳密水平網平均計算)

厳密水平網平均計算のための「距離の観測方程式」について自分なりに整理したのでメモしておきます。

と
の距離
を観測し
を得たとします。
の最確値を
とし、その残差を
とすると、
……………(1)
は座標の最確値
から求められます。
座標の最確値を座標の近似値
と補正量
で表すと、
,
,
よって、

……………(2)
(2)式をテイラー展開して、
……………(3)
※
テイラー展開 については時間があるときに別途記事にしたいと思っています。
(3)式右辺の偏微分をそれぞれ計算します。
とおき
とすると、
(合成関数の微分)

さらにとおき
とすると、
(またまた合成関数の微分)


結局、


……………(4-1)
となります。他の偏微分も同様に計算して、
……………(4-2)
……………(4-3)
……………(4-4)
(4-1)(4-2)(4-3)(4-4)式を(3)式に戻します。
……………(5)
左辺に(1)式を代入して、

残差を左辺に残して整理します。
……………(6)
さて、厳密水平網平均計算では測定距離と方向角を同時に最小二乗法で計算します。
単位を角度(秒)に揃えるために(6)式の両辺にをかけておきます(ここがいまいち理解できていないので、勉強して後日記事にします)。

式を少し見やすくします。




とおいて以下の式(距離の観測方程式)の完成です!

(公共測量作業規程の準則 附録6 2.4.2(2)距離観測の観測方程式)
後日、方向観測の観測方程式も記事にしたいと思っています。
若手育成の観点から、この様な解説はとても素晴らしいことだと思います。続いてセミナー開催まで実施できれば若い技術者と交流ができ、繋がりを増やせば多様な意見交換ができるのでは。
非力ですが、私にできることがあれば協力したいと考えております。
プログラム検定を取得したら知らせてください。一番に購入します。
奥田様、貴重なご意見ありがとうございます。
今後とも色々とご教授下さい。よろしくお願い致します。